近日、当所が代理したある発明特許に係る無効審判審決取消訴訟は一審で、明細書の開示不十分を理由として対象特許の全部無効に成功...
化学分野において、「予想外の効果」を有すると唱える特許の無効化は通常、困難である。本件は、参考になれる無効化戦略を示してい...
組成物特許の無効化に成功


化学分野において、「予想外の効果」を有すると唱える特許の無効化は通常、困難である。本件は、参考になれる無効化戦略を示している。 

【概要】

クライアント様のご依頼に基づき、弊所は世界最大の日用消耗品メーカーの「冷涼感の強化をもたらすパーソナルケア組成物」を名称とした第200980146253.7号中国特許に対する無効審判請求を提起した。本件特許は、パーソナルケア分野における主要な清涼剤(冷感剤)の適用に関する重要な特許である。中国特許庁は、サポート要件違反を理由として本件特許を全部無効とする旨の審決をした。本件審決は現在確定した。
 
【ポイント】

化学分野、特に材料、バイオ医薬などの分野において、格別予想外の効果を有する発明であれば、通常、進歩性を有すると認められる。

本件特許では、「冷感剤活性に対するカルシウムの増強作用のこの発見は驚くべきものであり、予想外のものである」と唱えられ、この効果を裏付ける測定データ及び実施例も示されている。
 
この点について、弊所は本件特許の明細書に記載の測定データ及び効果に関する記載を詳しく検討した上で、「予想外の効果は成立せず、少なくとも、クレーム範囲全体に亘って成立するものではない」という方針を定め、この方針に基づいて実施可能要件違反、サポート要件違反、クレームの不明確さ、新規性欠如及び進歩性欠如の無効理由を構築した。特に、冷感剤の種類、Ca2+濃度、Ca2+/冷感剤比、冷感剤とCa2+源の使用の順番、Ca移動剤の種類(フィチン酸塩、ポリカルボン酸塩)、G-180 G-180のみ使用する発明に関する理由という6つの観点から、サポート要件違反の理由を主張した。その結果、特許権者は、クレームの範囲を限縮する訂正も行ったが、中国特許庁は最終的に本件特許を全部無効とする旨の審決をした。

本件において、本件特許を深く検討して正しい戦略を立て、無効理由を適切に構築し、多観点から攻撃することは成功の鍵となった。
 


ホットリンク:北京魏啓学法律事務所
©2008-2025 By Linda Liu & Partners, All Rights Reserved.
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