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「中華人民共和国技術輸出入管理条例」の改正内容及び弊所のコメント


改正内容:
 
1.  第24条3項、すなわち、「 技術輸入契約の譲受人が契約に従って譲渡人が提供した技術を使用した結果、他人の合法的権益を侵害する場合、その責任は譲渡人が負う。」を削除された。
 
2.  第27条、すなわち、「技術輸入契約の有効期間内に、改良した技術は改良した側に帰属する。」を削除された。
 
3.  第29条、すなわち、
 
「技術輸入契約には以下に掲げる制限的条項を含めてはならない。

(一)  譲受人に技術輸入に必須ではない付帯条件を求めること。必須ではない技術、原材料、製品、設備又はサービスの購入を含む。

(二)  譲受人に特許権の有効期間が満了し又は特許権が無効宣告された技術について許諾使用料の支払い又は関連義務の履行を求めること。

(三)  譲受人が譲渡人に提供された技術を改良し、又は改良した技術の使用を制限すること。

(四)  譲受人にその他の供給先から譲渡人が提供した技術に類似し又は競合する技術の取得を制限すること。

(五)  譲受人に原材料、部品、製品又は設備の購入ルート又は供給先を不合理に制限すること。

(六)  譲受人に製品の生産高、品種又は販売価格を不合理に制限すること。

(七)  譲受人に輸入した技術を駆使し、生産した製品の輸出ルートを不合理に制限すること。」

を削除された。

コメント:

当該「国務院が一部の行政法規を改正することに関する決定」は、公表した日から効力を生じる。当該改正によって、これまで議論されていた「中華人民共和国技術輸出入管理条例」(以下「技術輸出入管理条例」という)における第三者の権利を侵害した場合の責任負担、改良技術の帰属及び制限的条項などの強制的な規定は効力を失った。今後、技術輸入契約も、「中華人民共和国契約法」(以下「契約法」という」第353条の規定に基づき、当事者は、譲渡又は許諾した技術が第三者の権利を侵害したときの侵害責任負担について約定することができ、約定がない場合、譲渡人が責任を負う。「富士化水」事件以降、第三者の権利を侵害した場合の責任負担を排除できないリスクを危惧して中国企業への技術譲渡又は許諾を慎重にしてきた外国当事者にとって、現在は、技術譲渡又は許諾契約において責任負担側及び責任負担の範囲を明確に約定することによって、リスクを管理できるようになる。そのため、技術輸入が増加する見込みである。

改良技術の帰属については、「契約法」第354条の規定によれば、改良技術の帰属と分配については、互恵の原則に基づいて約定することができ、約定がないまたは約定が明確でない場合、改良技術は、改良した側に帰属する。従って、「技術輸出入条例」では、改良技術を改良した側に強制的に帰属するという条文が削除され、当事者は改良技術の帰属と分配について約定することができるようになったが、約定は互恵の原則に従わなければならない。さもなければ、「最高裁判所による技術契約紛争事件の審理の法律適用における若干の問題に関する解釈」第10条1項に規定する「(一)一方が自ら改良した技術を相手方に無償で提供したり、相互利益とならずに譲渡したりすることを求めることや、当該改良技術の知的財産権を無償で独占するか又は共有することを含め、当事者の一方が契約目的の技術に基づいて新たな研究開発を行うことや、改良技術を使用することを制限するか、又は、双方の改良技術交換の条件が平等ではない場合」に該当し、契約法第329条にいう「技術の不法な独占、技術進歩への妨害」となると判断され、約定は無効になる恐れがある。

「技術輸出入管理条例」第29条の削除は、今後の技術輸入契約において当該条文に定めた制限的条項に関わる内容を任意に規定できることを意味するわけではない。理由としては、「契約法」第329条には、「技術の不法な独占、技術進歩への妨害」に該当する技術契約は無効であると明確に規定されている。「最高裁判所による技術契約紛争事件の審理の法律適用における若干の問題に関する解釈」第10条には、「技術の不法な独占、技術進歩への妨害」に該当する場合が挙げられている。その範囲は実質上、「技術輸出入管理条例」第29条の制限的条項をカバーしている。
 
纏めると、今回の「技術輸出入管理条例」の改正は、広く議論されていた三つの条項を削除したが、かかる状況について法律上の拘束がなくなったというわけでない。今回の改正によって、外国関連技術契約も国内技術契約と同様な法律適用となり、当事者間の約定を更に尊重するようになったと思われている。
 
日時:2019年3月22日
ユースソース:林達劉事務所

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