商標
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ポイント:構成要件が複雑である先行技術の構造を簡潔化にさせる特許について、複数の相違点による効果を考慮する際に、各構成要件...
中華人民共和国商標法 (2013.8.30)


1982年8月23日第5期全国人民代表大会常務委員会第24回会議にて採択。

 1993年2月22日第7期全国人民代表大会常務委員会第30回会議「中華人民共和国商標法改正についての決定」に基づき一回目改正。

 2001年10月27日第9期全国人民代表大会常務委員会第24回会議の「中華人民共和国商標法改正についての決定」に基づき二回目改正。

    2013年8月30日第12期全国人民代表大会常務委員会第4回会議の「中華人民共和国商標法改正についての決定」に基づき三回目改正。

目次
第一章 総則
第二章 商標登録の出願
第三章 商標登録の審査及び認可
第四章 登録商標の更新、変更、譲渡及び使用許諾
第五章 登録商標の無効宣告
第六章 商標使用の管理
第七章 商標権の保護
第八章 附則
 
第一章 総 則

第1条
 商標管理を強化し、商標権を保護し、生産者及び経営者に商品と役務の品質を保証させ、商標の信用と名声を維持し保護することにより、消費者と生産者及び経営者の利益を保証し、社会主義市場経済の発展を促進することを目的としてこの法律を制定する。

第2条
 国務院工商行政管理部門商標局は、全国の商標登録及び管理業務を主管する。

    国務院工商行政管理部門は、商標審判委員会を設置し、商標争議に係わる事項の処理に責任を負う。

第3条
 商標局の審査を経て登録された商標を登録商標という。登録商標は、商品商標、役務商標、団体商標、及び証明商標とからなる。商標権者は商標権を享有し、この法律の保護を受ける。

 この法律にいう団体商標とは、団体、協会又はその他の組織の名義で登録され、当該組織の構成員が商業活動の使用に供し、これを使用する者が当該組織の構成員資格を表示する標章をいう。

   この法律でいう証明商標とは、監督能力を有する組織の管理下にある特定の商品又は役務に対して使用するものであって、かつ当該組織以外の事業単位又は個人がその商品又は役務について使用し、同商品又は役務の原産地、原材料、製造方法、品質又はその他の特定の品質を証明するために用いる標章をいう。

 団体商標、証明商標の登録、管理に関する事項は、国務院工商行政管理部門により規定される。

第4条
 自然人、法人又はその他の組織が、製造販売活動において、その商品又は役務について商標権を取得する必要がある場合には、商標局に商品商標の登録を出願しなければならない。

  この法律の商品商標に関する規定は役務商標にも適用する。

第5条
 二以上の自然人、法人又はその他の組織は、商標局に共同で同一の商標登録を出願し、同商標権を共同で享有し、行使することができる。

第6条
 法律、行政法規が登録商標を使用すべき旨を定めた商品については、商標登録出願をしなければならない。登録が未だ認められていないときは、市場で販売することができない。

第7条
 商標の出願及び使用は、誠実信用の原則に従わなければならない。

  商標を使用する者は、その商標を使用する商品の品質に責任を負わなければならない。各クラスの工商行政管理部門は、商標管理により、消費者を欺瞞する行為を阻止しなければならない。

第8条
 自然人、法人又はその他の組織の商品を他人の商品と区別することができるいかなる標章(文字、図形、アルファベット、数字、立体的形状、色彩の組合せ及び音声等、並びにこれらの要素の組合せを含む)は、全て商標として登録出願することができる。

第9条
 登録出願にかかる商標は、顕著な特徴を有し、容易に識別でき、かつ他人の先に取得した合法的権利と抵触してはならない。

  商標権者は「登録商標」又は登録済みの表示を表記する権利を有する。

第10条
 次に掲げる標章は、商標として使用してはならない。

(一)中華人民共和国の国名、国旗、国章、国歌、軍旗、軍歌、勲章等と同一又は類似のもの、及び中央国家機関の名称、標識、所在地の特定地名又は標章性を有する建築物の名称又は図形と同一のもの。

(二)外国の国名、国旗、国章、軍旗等と同一又は類似のもの。ただし、当該国政府の承諾を得ている場合にはこの限りではない。

(三)各国政府よりなる国際組織の名称、旗、徽章等と同一又は類似のもの。ただし、同組織の承諾を得ているもの、又は公衆に誤認を生じさせない場合にはこの限りではない。

(四)規制又は保証用の政府の標章、又は検査印と同一又は類似のもの。ただし、その権利の授権を得ている場合にはこの限りではない。

(五)「赤十字」、「赤新月」の名称、又は標章と同一又は類似のもの。

(六)民族差別扱いの性格を帯びたもの。

(七)欺瞞性を帯び、商品の品質などの特徴又は産地について公衆に誤認を生じさせるもの。

(八)社会主義の道徳、風習を害し、又はその他の悪影響を及ぼすもの。

  県クラス以上の行政区画の地名又は周知の外国地名は、商標とすることができない。ただし、その地名が別の意味を有し、又は団体商標、証明商標の一部とする場合にはこの限りではない。既に地理的表示を使用した商標として登録された商標は、引き続き有効である。

第11条
 以下に掲げる標章は、商標として登録することができない。

(一)その商品の単なる普通名称、図形、型番にすぎないもの。

(二)商品の品質、主要原材料、効能、用途、重量、数量及びその他の特徴を直接表示するにすぎないもの。

(三)その他の識別力を欠くもの。

   前項に掲げる標章が、使用により識別力を有し、かつ容易に識別可能なものとなった場合には、商標として登録することができる。

第12条
 立体標章を商標登録出願する場合、単にその商品自体の性質により生じた形状、技術的効果を得るための不可欠の商品形状、又はその商品に本質的な価値を備えさせるための形状である場合には、これを登録してはならない。

第13条
 関連公衆に熟知されている商標について、所有者は、その権利が侵害されたと思うとき、本法の規定に基づき、馳名商標への保護を求めることができる。

    同一又は類似の商品について出願した商標が、中国で登録されていない他人の著名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、かつ同著名商標と容易に混同を生じさせる場合には、その登録を拒絶し、かつその使用を禁止する。

    非同一又は非類似の商品について出願した商標が、中国ですでに登録されている他人の著名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、かつ公衆を誤認させ、同著名商標権者の利益に損害を与え得る場合には、その登録を拒絶し、かつその使用を禁止する。

第14条
 馳名商標は、当事者の請求により、商標案件において認定する必要がある事実として認定しなければならない。馳名商標の認定には、以下の要素を考慮しなければならない。

(一)関連公衆の当該商標に対する認知度

(二)当該商標の継続的な使用期間

(三)当該商標のあらゆる宣伝の継続期間、程度及び地理的範囲

(四)当該商標の著名商標としての保護記録

(五)当該商標の著名であることのその他の要素

    商標登録の審査、工商行政管理部門の商標違法案件の処理において、当事者は本法第13条の規定に基づき権利を主張するとき、商標局は案件の審査及び処理の必要に応じ、商標の馳名状況について認定することができる。

    商標係争に関わる事項の処理において、当事者は本法第13条の規定に基づき権利を主張するとき、商標審判委員会は案件の処理の必要に応じ、商標の馳名状況について認定することができる。

    商標民事、行政案件の審理において、当事者は本法第13条の規定に基づき権利を主張するとき、最高裁判所の指定した裁判所は案件の審理の必要に応じ、商標の馳名状況について認定することができる。

    生産、経営者は、商品、商品包装又は容器、又は広告宣伝、展覧及びその他の商業活動において、「馳名商標」の表示を使用してはならない。

第15条
 授権されていない代理人又は代表者が自らの名義により被代理人又は被代表者の商標について登録し、被代理人又は被代表者が異議を申し立てた場合には、その登録を拒絶し、かつその使用を禁止する。

 同一又は類似商品について登録出願した商標は他人の先使用した未登録商標と同一又は類似し、その出願人が当該他人と前項に定めた情況以外の契約、業務往来関係又はその他の関係があることにより、他人の商標の存在を明らかに知っている場合には、当該他人が異議を申し立てた時、その登録を拒絶する。

第16条
 地理的表示を含む商標が、その商品が同表示に示された地域で生産されたものではなく、公衆を誤認させる場合、その登録を拒絶し、かつその使用を禁止する。ただし、既に善意により登録したものは引き続き有効とする。

    前項にいう地理的表示とは、商品がその地域に由来することを示し、同商品の特定の品質、信用又はその他の特徴が、主に同地域の自然的要素及び人文的要素によって形成されたものの表示をいう。

第17条
 外国人又は外国企業が中国に商標登録出願をする場合、その所属国が中華人民共和国と締結した協定、又は相互に加盟している国際条約、もしくは相互主義の原則により手続きしなければならない。

第18条
 商標登録出願又はその他の商標に関する手続きを行う場合には、自ら行うこともできるし、法により設立した商標代理機構に委託することもできる。
 
    外国人又は外国企業が中国で商標登録出願をし又はその他の商標に関する手続きを申請する場合、法により設立した商標代理機構に委託しなければならない。

第19条
 商標代理機構は、誠実信用の原則に従い、法律、行政法規を守り、委託人の委託事項により商標登録出願又はその他の商標に関する手続きを行わなければならない。受託中に知った委託人の商業秘密について、秘密保持の義務がある。

 委託人の登録出願商標は、本法に定めた登録できないものに該当する可能性がある場合には、商標代理機構は明確に委託人に通知しなければならない。

 商標代理機構は、委託人の登録出願商標が本法第15条及び第32条に定めるものに該当することを知った、又は知るはずである場合には、その委託を引き受けてはならない。

 商標代理機構は、その代理役務について商標を登録出願する以外に、その他の商標を登録出願してはならない。

第20条
 商標代理業界組織は、規約の規定に基づき、会員の募集条件を厳格に守り、自律規範に違反した会員に厳罰に処さなければならない。商標代理業界組織は、会員の募集状況及び会員に対する懲戒状況を即時に社会に公表しなければならない。

第21条
    商標国際登録は、中華人民共和国の締結又は参加した関連国際条約に確定した制度に従わなければならない。具体的な規則は国務院により定められる。

第二章 商標登録の出願

第22条
 商標登録出願をするときは、定められた商品区分表に基づき、商標を使用する商品区分及び商品名を明記しなければならない。

   商標登録出願人は、一つの申請において、多数の区分について同一の商標出願をすることができる。

    商標登録出願の関連書類は、書面又は電子データにて提出することができる。
 
第23条
 登録許可された使用範囲以外の商品について商標専用権を取得する必要がある場合には、別に登録出願をしなければならない。

第24条
 登録商標がその標章を変更する必要がある場合には、新規に登録出願をしなければならない。

第25条
 商標登録出願人は、その商標を外国で最初に登録出願をした日から6ヶ月以内に中国で同一商品について同一の商標登録出願をする場合には、当該国と中国が締結した協定又は共に加盟している国際条約、若しくは相互に承認する優先権の原則に従って、優先権を享受することができる。

    前項の規定により優先権を主張する場合には、商標登録出願をするときに、書面で主張し、かつ3ヶ月以内に最初の出願にかかる商標登録出願の願書の副本を提出しなければならない。書面による主張がなく又は期間内に商標登録出願の願書の副本を提出しない場合には、その優先権を主張しないものとみなす。

第26条
 その商標が中国政府の主催又は承認した国際展示会に出展した商品に最初に使用された場合であって、かつ同商品が出展された日から6ヶ月以内である場合には、同商標の出願人は優先権を享受することができる。

    前項の規定により、優先権を主張して商標登録出願をするときは、商標登録出願の願書を提出するときに書面により主張し、かつ3ヶ月以内にその商品が出展された展示会の名称、出展された商品に同商標を使用した証拠、出展期日などの証明書類を提出しなければならない。書面による主張を提出しないか又は期間内に証明書類を提出しない場合には、優先権を主張しないものとみなす。

第27条
 商標登録出願のために申告した事項と提出した資料は、真実、正確、完全でなければならない。

第三章 商標登録の審査及び許可

第28条
    商標登録出願について、商標局は出願書類の受領日から9ヶ月以内に審査を完了しなければならない。この法律の関係規定を満たす出願商標について、予備的査定を行い公告する。

第29条
 審査中、商標局は商標登録出願内容について説明又は補正する必要があると判断した場合には、出願人に説明又は補正を要求することができる。出願人は説明又は補正しなかった場合には、商標局が審査決定を下すことに影響を与えない。

第30条
 登録出願にかかる商標が、この法律の関係規定を満たさない、又は他人の同一又は類似の商品について既に登録され又は予備的査定を受けた商標と同一又は類似するときは、商標局は出願を拒絶し、公告しない。

第31条
 二人又は二人以上の商標登録出願人が、同一又は類似の商品について、同一又は類似の商標登録出願をしたときは、先に出願された商標について予備的査定をし、かつ公告する。同日の出願については、先に使用された商標について予備的査定をし、かつ公告する。他方の出願は拒絶され、かつ公告されない。

第32条
 商標登録の出願は、他人が現有する先行権利を侵害してはならない。他人が先に使用している一定の影響力のある商標を不正な手段で登録してはならない。

第33条
 予備的査定され公告された商標について、その公告日から3ヶ月以内に、本法第13条第2項と第3項、第15条、第16条第1項、第30条、第31条、第32条の規定に違反したと判断する先行権利者又は利害関係者、又は本法第10条、第11条、第12条の規定に違反したと判断する何人は、異議を申し立てることができる。期間満了しても異議申立がなかった場合、登録を許可し、商標登録証を交付し、かつ公告する。

第34条
 出願を拒絶し公告しない商標については、商標局は商標登録出願人に書面で通知しなければならない。商標登録出願人はこの決定に不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標審判委員会に審判を請求することができる。商標審判委員会は請求を受けた日から9ヶ月以内に決定を下し、且つ出願人に書面で通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、3ヶ月延長することができる。当事者は商標審判委員会の決定に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に裁判所に訴えを提起することができる。

第35条
 予備的査定され公告された商標に対して異議申立があったときは、商標局は異議申立人及び被異議申立人が陳述する事実及び理由を聴取し、調査をして事実を明らかにした後、公告期間満了日から12ヶ月以内に、登録可否に関する決定を下し、且つ異議申立人及び被異議申立人に書面で通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、6ヶ月延長することができる。

    商標局が登録を許可すると決定した場合、商標登録証を交付し、且つ公告する。異議申立人は不服がある場合には、本法第44条、第45条の規定に基づき、商標審判委員会に当該登録商標の無効宣告を請求することができる。

     商標局が登録を拒絶すると決定した場合、被異議申立人は不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標審判委員会に不服審判を請求することができる。商標審判委員会は請求を受けた日から12ヶ月以内に決定を下し、且つ書面で異議申立人及び被異議申立人に通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、6ヶ月延長することができる。被異議申立人は商標審判委員会の決定に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に、裁判所に訴えを提起することができる。裁判所は、異議申立人に対し第三者として訴訟に参加するよう通知しなければならない。
商標審判委員会は、前項の規定に基づき審理を行う時、関わる先行権利の確定について、裁判所の審理中案件又は行政機関の処理中案件の結果を根拠とする必要があれば、審理を中止することができる。中止原因が解消した後、審理を回復する。

第36条
 法定期間内に、当事者が商標局の出願拒絶査定、登録不許可決定に対して不服審判を請求しないか、又は商標審判委員会の不服審判の審決に対して裁判所に訴えを提起しない場合には、当該出願拒絶査定、登録不許可決定、又は不服審判の審決は効力を生ずる。

    審査を経て、異議が成立せず登録が許可された場合、商標登録出願人の権利取得期間は、予備的査定の公告後3ヶ月の期間が満了した日より起算する。公告期間満了日から登録の許可に関する裁定を下した日まで、同一又は類似商品における当該商標と同一又は類似の標識を使用した他人の行為に対して遡及しない。ただし、当該使用者の悪意により、商標権者に損害を与えた場合には、賠償しなければならない。

第37条
 商標登録出願と商標審判請求は、直ちに審査しなければならない。

第38条
 商標登録出願人又は登録人は、商標の出願書類又は登録書類に明らかな誤りを発見した場合、訂正を請求することができる。商標局は法律に基づき、職権の範囲内でそれを訂正し、あわせて当事者に通知する。

    前項でいう誤記の訂正は、商標出願書類又は登録書類の実質的内容に影響を与えない。

第四章 登録商標の更新、変更、譲渡及び使用許諾

第39条
 登録商標の有効期間は10年とし、当該商標の登録日から起算する。

第40条
 登録商標の存続期間が満了し、継続して使用する必要があるときは、期間満了前12ヶ月以内に規定により更新登録の出願をしなければならない。この期間に出願できないときは、6ヵ月の延長期間を与えることができる。毎回の更新登録の有効期間は10年とし、該当商標の前回の有効期間満了日の翌日から計算する。期間満了しても出願しなかった場合、その登録商標を取り消す。

    商標局は、更新登録の商標を公告しなければならない。

第41条
 登録商標の権利者の名義、住所又はその他の登録事項を変更する必要がある場合には、変更出願をしなければならない。

第42条
 登録商標を譲渡するときは、譲渡人と譲受人は譲渡契約を締結し、共同で商標局に申請しなければならない。譲受人はその登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない。

登録商標を譲渡するとき、商標権者は、その同一商品における登録した類似商標、又は類似商品における登録した同一又は類似する商標を一括に譲渡しなければならない。

 混同又はその他の不良影響を生じさせやすい譲渡は、商標局が許可せず、且つ書面で請求人に通知し理由を説明する。

登録商標の譲渡は、許可された後公告される。譲受人はその公告日より商標権を享有する。

第43条
 商標登録人は商標使用許諾契約を締結することにより他人にその登録商標の使用を許諾することができる。許諾者は被許諾者がその登録商標を使用する商品の品質を監督しなければならない。被許諾者はその登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない。
他人の登録商標の使用を許諾されているときは、その登録商標を使用する商品に被許諾者の名称及び商品の原産地を明記しなければならない。

    他人に登録商標の使用を許諾する場合、許諾者は、その商標使用許諾の契約を商標局に届け出なければならない。商標局により公告される。商標使用許諾は、届出を行っていない場合には、善意の第三者に対抗できない。

第五章 登録商標の無効宣告

第44条
 登録された商標がこの法律第10条、第11条、第12条の規定に違反している場合、又は欺瞞的な手段又はその他の不正な手段で登録を得た場合は、商標局はその登録商標の無効を宣告する。その他の事業単位又は個人は、商標審判委員会にその登録商標の無効宣告を請求することができる。

 商標局は、登録商標の無効を宣告すると決定した場合、書面により当事者に通知しなければならない。当事者は商標局の決定に不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標審判委員会に審判を請求することができる。商標審判委員会は請求を受け取った日から9ヶ月以内に審決を下し、且つ書面により当事者に通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、3ヶ月延長することができる。当事者は商標審判委員会の審決に不服があるときは、通知を受領した日から30日以内に裁判所に訴訟を提起することができる。

 その他の事業単位又は個人は、商標審判委員会に登録商標の無効宣告を請求した場合、商標審判委員会は審判請求を受けた後、書面で関連当事者に通知し、かつ期間を定め答弁書を提出させなければならない。商標審判委員会は、請求を受けた日から9ヶ月以内に登録商標の維持又は無効の審決を下し、且つ書面で当事者に通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、3ヶ月延長することができる。当事者は商標審判委員会の審決に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に裁判所に訴訟を提起することができる。裁判所は、商標裁定プロセスにある先方の当事者に第三者として訴訟に参加するよう通知しなければならない。

第45条
    登録された商標が本法第13条第2項と第3項、第15条、第16条第1項、第30条、第31条、第32条の規定に違反している場合、商標の登録日から5年以内に、先行権利者又は利害関係者は商標審判委員会にその登録商標の無効宣告を請求することができる。ただし、悪意による登録、馳名商標の所有者は5年の期間制限を受けない。

     商標審判委員会は、登録商標の無効宣告の請求を受けた後、書面で関連当事者に通知し、かつ期間を定め答弁書を提出させなければならない。商標審判委員会は請求を受けた日から12ヶ月以内に登録商標の維持又は無効の審決を下し、且つ書面で当事者に通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、6ヶ月延長することができる。当事者は商標審判委員会の審決に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に裁判所に訴訟を提起することができる。裁判所は、商標裁定にある先方の当事者に第三者として訴訟に参加するよう通知しなければならない。

     商標審判委員会は、前項の規定に基づき無効宣告申請を審理する時、関わる先行権利の確定について、裁判所の審理中案件又は行政機関の処理中案件の結果を根拠とする必要がある場合には、審理を中止することができる。中止原因が解消した後、審理を回復する。

第46条
    法律で定める期間満了後、当事者が商標局の登録商標の無効宣告裁定に対して不服審判を請求しないか、又は商標審判委員会の不服審判の審決、登録商標の維持、無効宣告の審決に対して裁判所に訴訟を提起しない場合、商標局の裁定、又は商標審判委員会の不服審判の審決、裁定は効力を生ずる。

第47条
    本法第44条、第45条の規定により無効を宣告された登録商標に対して、商標局が公告し、当該登録商標の専用権は最初から存在しなかったとみなす。

    登録商標の無効を宣告する決定又は裁定は、無効宣告前に裁判所が決定し、且つ執行した商標権侵害案件の判決、裁定、調停書、及び工商行政管理部門が決定し、且つ執行した商標譲渡又は使用許諾契約に対して遡及しない。ただし、商標権者の悪意により他人に損害を与えた場合には、賠償しなければならない。

 前項の規定に基づき、商標権侵害の賠償金、商標譲渡費用、商標使用費用を返送しなければ、明らかに公平原則に違反する場合には、全部又は一部を返送しなければならない。

第六章 商標使用の管理

第48条
 本法でいう商標の使用は、商品、商品包装又は容器及び商品取引文書、又は宣伝広告、展覧及びその他の商業活動において商標を使用し、商品の出所を識別する行為を指す。

第49条
 登録商標の使用において、登録商標、商標権者の名義、住所又はその他の登録事項を許可なく変更したとき、地方の工商行政管理部門は期間を定め是正を命じる。期間満了しても改正しなかった場合には、商標局がその登録商標を取り消す。

    登録商標は、その指定商品の通用名称となった、又は、正当な理由がなく継続して3年間使用していないとき、いかなる単位又は個人は商標局に登録商標の取消を請求することができる。商標局は、請求を受けた日から9ヶ月以内に決定を下さなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、3ヶ月延長することができる。

第50条
 登録商標が取り消され、無効宣告され、又は期間満了し更新されていないときは、取消、無効宣告又は消滅の日から1年以内に、商標局はその商標と同一又は類似の商標の登録を認めない。

第51条
 本法第6条の規定に違反しているときは、地方の工商行政管理部門は期間を定めて登録出願を命じる。違法売上が5万元以上の場合には、違法売上の20%以下の罰金を科すことができる。売上がなく、又は5万元未満の場合には、1万元以下の罰金を科すことができる。

第52条
 未登録商標を登録商標と偽って使用した、又は、本法第10条の規定に違反する未登録商標を使用した場合には、地方の工商行政管理部門が阻止し、期間を定めて是正を命じ、且つ通報することができる。違法売上が5万元以上の場合、違法売上の20%以下の罰金を科すことができる。売上がなく、又は5万元未満の場合、1万元以下の罰金を科すことができる。

第53条
    本法第14条第5項の規定に違反し、地方の工商行政管理部門が是正を命じ、罰金10万元を科す。

第54条
 商標局の登録商標取消しの決定又は権利維持の決定について、当事者に不服がある場合、通知を受け取った日から15日以内に商標審判委員会に不服審判を請求することができる。商標審判委員会は請求を受けた日から9ヶ月以内に審決を下し、且つ書面で当事者に通知しなければならない。特殊事情で延長する必要がある場合には、国務院工商行政管理部門の許可を得た後、3ヶ月延長することができる。当事者は商標審判委員会の審決に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に裁判所に訴訟を提起することができる。

第55条
    法定期間内に、当事者が商標局の登録商標取消裁定に対して不服審判を請求しないか、又は商標審判委員会の不服審判の審決に対して裁判所に訴訟を提起しない場合には、登録商標取消裁定又は不服審判の審決は効力を生ずる。

    取消された登録商標について、商標局が公告し、その専用権が公告日から終了とする。

第七章 商標権の保護

第56条
 商標権は、登録を許可された商標及び使用を定めた商品に限られる。

第57条
 下記の各号の行為の一つに該当するときは、商標権の侵害とする。

(一)商標権者の許諾なしに、同一の商品についてその登録商標と同一の商標を使用しているとき

(二) 商標権者の許諾を得ずに、同一の商品についてその登録商標と類似の商標を使用し、又は、類似の商品についてその登録商標と同一又は類似の商標を使用し、混同を生じさせやすいとき

(三)商標権を侵害する商品を販売しているとき

(四)他人の登録商標の標章を偽造し、無断で製造し、又は偽造し、無断で製造された登録商標の標章を販売しているとき

(五)商標権者の許諾を得ずにその登録商標を変更し、変更した商標を使用する商品を市場に流通させたとき

(六)他人の登録商標の専用権を侵害する行為のために、故意に便宜を図り、商標権侵害の実施を協力しているとき

(七)他人の商標権にその他の損害を与えているとき

第58条
 他人の登録商標、未登録の馳名商標を企業名称に商号として使用し、公衆を誤認させ、不正競争に該当する行為は、『中華人民共和国不正競争防止法』に基づき処理する。

第59条
    登録商標に本商品の通用名称、図形、規格、又は商品の品質、主要材料、機能、用途、重量、数量及びその他の特徴を直接に表すもの、又は地名を含むものがある場合には、登録商標の商標権者は他人の正当の使用を禁止する権利を有しない。

    立体標章にその商品自体の性質により生じた形状、技術的効果を得るための不可欠の商品形状、又はその商品に本質的な価値を備えさせるための形状がある場合には、登録商標の商標権者は他人の正当の使用を禁止する権利を有しない。

    商標権者がその登録商標を出願する前に、他人が同一又は類似の商品について商標権者より先に登録商標と同一又は類似の商標を使用し、且つある程度の影響を有するようになった場合、登録商標の商標権者は、当該使用人の元の使用範囲における当該商標の使用を禁止する権利を有しない。ただし、区別要素の追加を適宜に要求することができる。

第60条
 本法第57条に定める商標権を侵害する行為の一つがあり、紛糾を起こした場合、当事者の協議により解決する。協議意向がないか、又は協議が成立しなかった場合は、商標権者又は利害関係者は裁判所に訴訟を提起でき、また工商行政管理部門に処理を請求することができる。

    工商行政管理部門が権利侵害行為と認めた場合には、即時に侵害行為の停止を命じ、権利侵害商品及び権利侵害商品の製造、登録商標標識の偽造のために使用する主な器具を没収、廃棄処分し、違法売上が5万元以上の場合には、違法売上の5倍以下の罰金を科すことができる。違法売上がない又は5万元未満の場合には、25万元以下の罰金を科すことができる。5年以内に商標権侵害に当たる行為が2回以上あるか、又はその他の深刻な事情がある場合には、厳罰に処らせる。商標権の侵害製品であることを知らずに販売し、当該商品を合法的に取得したことを証明でき、かつ提供者に立証できる場合には、工商行政管理部門は、侵害行為の停止を命じる。

    商標権侵害の賠償金額について論争がある場合には、当事者は、工商行政管理部門の調停を要求するか、『中華人民共和国民事訴訟法』により裁判所に訴訟を提起することができる。工商行政管理部門の調停により合意できなかった、又は調停書が効力を生じた後、実行されなかった場合には、当事者は『中華人民共和国民事訴訟法』により裁判所に訴訟を提起することができる。

第61条
 商標権を侵害する行為に対して、工商行政管理部門は法律により調査し、処分を行う権限を有する。犯罪の疑いがある場合、直ちに司法機関に移送し、法により処理しなければならない。

第62条
 県クラス以上の工商行政管理部門は違法の疑いのある証拠又は通報により、他人の商標権侵害に疑義のある行為に対して取り調べをする際、以下の職権を行使することができる。

(一) 当事者を尋問し、他人の商標権の侵害に関する状況を取り調べること

(二) 当事者の侵害行為に関係する契約、領収書、帳簿及びその他の資料を閲覧、複製すること

(三) 他人の商標権の侵害行為に疑いのある場所を現場検証すること

(四) 侵害行為に関係する物品を検査し、他人の商標権を侵害する物品であることを証明する証拠がある場合、これを封印し、差し押さえること

工商行政管理部門が前項に基づき職権を行使する場合、当事者はこれに協力し、拒否又は妨害してはならない。

商標権侵害案件を処理するとき、商標権の所属に論争があるか、又は権利者が裁判所に同時に商標権侵害の訴訟を提起した場合には、工商行政管理部門は案件の処理を中止することができる。中止原因が解消した後、処置を回復又は終了する。

第63条
 商標権侵害の損害賠償額は、権利者が侵害により受けた実際の損失に基づき確定するものとする。実際の損失を確定することが困難な場合には、侵害者が侵害により得た利益に基づき確定することができる。権利者の損失又は侵害者の取得利益を確定することが困難な場合には、当該商標の使用許諾費用の倍数に基づき、合理的に判断することができる。悪意により商標権を侵害し、深刻な事情がある場合には、上述の方法で確定した金額の1倍以上3倍以内に賠償額を確定することができる。賠償額は、権利者が侵害行為を抑止するために払った合理的な支出を含む。 

    裁判所は、権利者が全力を尽し立証したが、侵害行為に関わる帳簿、資料が主に侵害者に所有される場合には、賠償額を確定するために侵害者に侵害行為に関わる帳簿、資料の提供を命じることができる。侵害者は提供しない、又は偽造の帳簿、資料を提供した場合には、裁判所は権利者の主張及び提供証拠を参考し、賠償額を確定することができる。

    権利者の実際損失、侵害者の侵害により取得した利益、登録商標の使用許諾費用を確定することが困難な場合には、裁判所は実際の侵害行為の事情に基づき、300万元以下の賠償を支払うと命じることができる。

第64条
    登録商標の商標権者が賠償を要求した場合、侵害訴えを受けた当事者が登録商標の商標権者が登録商標を使用していないと抗弁するとき、裁判所は、登録商標の商標権者に事前三年間における登録商標の実際使用証拠の提出を要求することができる。登録商標の商標権者は、事前三年間に当該登録商標を使用したこと、又は、侵害行為によりその他の損失を被ったことを証明できない場合には、侵害訴えを受けた当事者は賠償の責を負わない。

    商標権の侵害製品であることを知らずに販売し、当該商品を合法的に取得したことを証明でき、かつ提供者に立証できる場合には、賠償の責を負わない。

第65条
 商標権者又は利害関係者は、他人がその商標権の侵害行為を行っているか又はまさに行おうとしていることを証明する証拠を有しており、これを直ちに制止しなければ、その合法的権益に回復しがたい損害を被るおそれがある場合には、訴訟を提起する前に、法により裁判所に関係行為の停止と財産の保全措置命令を採るよう請求することができる。

第66条
 侵害行為を差止めるに際し、証拠が消滅する可能性があるか、又は今後の入手が困難である場合、商標権者又は利害関係者は訴訟を提起する前に、法により裁判所に証拠の保全を請求することができる。

第67条
 商標権者の許諾なしに、同一商品にその登録商標と同一の商標を使用し、犯罪を構成する場合は、被侵害者の損失を賠償するほかに、法により刑事責任を追求する。

    他人の登録商標の標章を偽造し、無断で製造し、又はその偽造し、無断で製造した登録商標の標章を販売し、犯罪を構成する場合は、被侵害者の損失を賠償するほかに、法により刑事責任を追及する。

    登録商標を盗用した偽造商品と知りながら販売し、犯罪を構成する場合は、被侵害者の損失を賠償するほかに、法により刑事責任を追及する。

第68条
 商標代理機構は、次の各号の行為の一つがあるときは、工商行政管理部門は期間を定め是正を命じる同時に、警告を発し、1万元以上10万元以下の罰金を科す。直接責任を負う主管者とその他の直接責任者に警告を発し、5千元以上5万元以下の罰金を科す。犯罪に当たった場合、法により刑事責任を追究する。

 (一) 商標手続きを行うとき、法律書類、印鑑、署名を偽造、変造する、又は偽造、変造のものを使用しているとき

 (二) 他の商標代理機構を誹謗するなどの手段により商標代理業務の代理を図る、又は、その他の不正な手段により商標代理市場の秩序を撹乱しているとき

 (三) 本法第19条第3項、第4項の規定に違反しているとき

 商標代理機構が前項に定める行為があった場合には、工商行政管理部門は、信用保存書類に記録する。情況が深刻である場合には、商標局又は商標審判委員会は、同時にその商標代理業務を受理、処理しないことを決定し、公告することができる。

 商標代理機構は誠実信用の原則に違反し、委託人の合法的な利益を侵害した場合には、法により民事責任を負い、且つ商標代理業界組織が規約の規定に基づき懲戒する。

第69条
 商標の登録、管理及び審判業務に従事する国家公務員は、公平に法を執行し、不正を行わず、職務に忠誠を尽くし、文明的に奉仕しなければならない。

    商標局、商標審判委員会及び商標登録、管理、審判業務に従事する国家公務員は、商標の代理業務及び商品の生産活動に従事してはならない。

第70条
 工商行政管理局は、健全な内部監督制度を確立し、商標登録、管理及び審判業務を責務とする国家公務員の、法律及び行政法規の執行に対して、また規則の遵守についての状況を監督、検査しなければならない。

第71条
 商標登録、管理及び審判業務に従事する国家公務員は、職務を怠り、職権を濫用し、情実にとらわれ不正行為を行い、商標の登録、管理及び審判を違法に処理し、当事者から財物を受け取り、不正な利益をむさぼり、犯罪を構成する場合は、法により刑事責任を追及する。犯罪を構成しない場合には、法により処分を行う。

第八章 附 則

第72条
 商標登録出願及びその他の商標事務手続きをするときは、手数料を納付しなければならない。具体的な手数料の基準は別に定める。

第73条
 この法律は、1983年3月1日より施行する。1963年4月10日に国務院が公布した『商標管理条例』は同時に廃止する。その他の商標管理に関する規定のうち、この法律と抵触するものも同時に失効する。

    この法律の施行前に既に登録された商標は、継続して有効とする。


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