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商標権侵害判断基準


  
商標の法律執行の指導業務を強化し、法律執行の基準を統一し、商標専用権の保護を強化するために、国家知識産権局は2020年6月17日に、「商標権侵害判断基準」を発表した。同基準の日本語仮訳を下記のように作成させていただきますが、ご参考になれば幸いに存じます。
 
 
商標権侵害判断基準
 
第一条 商標の法律執行の指導業務を強化し、法律執行の基準を統一し、法律執行のレベルを向上し、商標専用権の保護を強化するために、「中華人民共和国商標法」(以下、「商標法」という)、「中華人民共和国商標実施条例」(以下、「商標法実施条例」という)及び関連法律法規、部門規則に基づき、本基準を定める。
 
第二条 商標の法律執行関連部門が、商標権侵害事件を処理、摘発する際に、本基準を適用する。
 
第三条 商標権侵害に該当するか否かを判断する際に、通常、被疑権利侵害行為が商標法上の「商標的使用」に該当するか否かを判断する。
 
商標的使用とは、商標を商品、商品の包装、容器、役務場所及び取引書類において使用し、又は広告宣伝、展覧及びその他のビジネス活動に使用し、商品又は役務の出処を識別する行為を指す。
 
第四条 商標を商品、商品の包装、容器及び商品取引書類において使用する具体的表示形式には以下に掲げるものが含まれるが、その限りではない。
 
(一)直接的に貼付、刻印、焼印又は織り込みなどの方法により商標を商品、商品の包装、容器、ラベルなどに付着させ、又は商品の付加タグ、製品説明書、マニュアル、料金表などに使用する。
 
(二)商標を商品の販売に関連する取引書類において使用する。商品売買契約書、領収証、手形、受領証、商品輸出入検査検疫証明、税関申告書等を含む。
 
第五条 商標を役務場所及び役務取引書類において使用する具体的表示形式には以下に掲げるものが含まれるが、その限りではない。
 
(一)役務場所に商標を直接に使用する。マニュアル、従業員の服装・装飾品、ポスター、メニュー、料金表、名刺、クーポン、事務用品・文房具、便箋及びその他の役務の提供に使用する物品などを含む場所。
 
(二)役務に関連する書類において商標を使用する。領収書、手形、受領証、送金伝票、役務協議、修理・メンテナンス証明等を含む。
 
第六条 商標を広告宣伝、展覧及びその他のビジネス活動に使用する具体的表示形式には以下に掲げるものが含まれるが、その限りではない。
 
(一)商標をラジオ、テレビ、映画、インターネット等のメディアにおいて使用し、又は公的に発行された出版物、又は広告看板、郵送広告又はその他の広告キャリアーにおいて使用する。
 
(二)商標を展覧会、博覧会において使用する。展覧会、博覧会で商標が使用された印刷品、ブース写真、出展証明及びその他の資料を提供することを含む。
 
(三)商標をウェブサイト、インスタントメッセンジャー、ソーシャルネットワーキングサイト、アプリケーション等のキャリアーに使用する。
 
(四)商標をQRコード等の情報キャリアーに使用する。
 
(五)商標をショップ看板、店舗装飾・デザインに使用する。
 
第七条 商標的使用に該当するか否かを判断する際に、使用者の主観的な意図、使用方法、宣伝方法、業界慣例、消費者の認識等の要素を総合的に考慮しなければならない。
 
第八条 商標権者の許諾を得ないことには、許諾を得ないこと、又は許諾された商品又は役務の区分、期限、数量等を超えることを含む。
 
第九条 同一商品とは、被疑権利侵害者が実際に生産、販売した商品名称は他人の登録商標の指定商品と同一である商品、又は二者の商品名称が異なるが、機能、用途、主要原料、生産部門、消費対象、販売ルート等の面において同一、又は基本的に同一であり、通常、関連公衆に同一の商品として判断されるものを指す。
 
同一役務とは、被疑権利侵害者が実際に提供した役務名称は他人の登録商標の指定役務と同一である役務、又は二者の役務名称が異なるが、役務の目的、内容、方法、提供者、対象、場所等の面で同一、又は基本的に同一で、通常、関連公衆に同一の役務として判断されるものを指す。
 
指定商品又は役務の名称とは、国家知識産権局が商標登録業務において、商品又は役務に対して使用する名称を指し、「類似商品と役務区分表」(以下、「区分表」という)に記載される商品又は役務の名称及び区分表に記載されていないが、商標の登録において認められた商品又は役務の名称を含む。
 
第十条 類似商品とは、機能、用途、主原料、生産部門、消費対象、販売ルート等の面において一定の共通性を有する商品を指す。
 
類似役務とは、役務の目的、内容、方法、提供者、対象、場所等の面において一定の共通性を有する役務を指す。
 
第十一条 同一商品又は役務、類似商品又は役務に該当するか否かを判断するには、権利者の登録商標の指定商品又は役務と、被疑侵害商品又は役務との間に比較すべきである。
 
第十二条 被疑侵害商品又は役務と、他人の登録商標の指定商品又は役務が同一商品又は役務、類似商品又は役務に該当するか否かを判断するには、現行の区分表を参照して判断を行う。
 
区分表に含まれていない商品について、関連公衆の一般的認識に基づいて、商品の機能、用途、主原料、生産部門、消費対象、販売ルート等の要素を総合的に考慮して同一又は類似の商品に該当するか否かを判断しなければならない。
 
区分表に含まれていない役務について、関連公衆の一般的認識に基づいて、役務の目的、内容、方法、提供者、対象、場所等の要素を総合的に考慮して同一又は類似の役務に該当するか否かを判断しなければならない。
 
第十三条 登録商標と同一の商標とは、被疑侵害商標が、他人の登録商標と完全に同一である場合、並びに、異なる箇所を有するが、視覚的効果又は音商標の聴覚的知覚において基本的に差異がなく、関連公衆が区別しにくい商標を指す。
 
第十四条 被疑侵害商標と他人の登録商標とを比較し、次に掲げる状況のいずれかに該当する場合、登録商標と同一であると判断できる。
 
(一)文字商標が次に掲げる状況のいずれかに該当する場合。
 
1.文字の構成、配列順序のいずれも同一であるもの
 
2.登録商標のフォント、ローマ字の大文字・小文字、文字の横縦配列方向を変更し、登録商標と基本的に差異がないもの
 
3.登録商標の文字、ローマ字、数字等の間の距離を変更し、登録商標と基本的に差異がないもの
 
4.登録商標の色彩を変更し、登録商標の顕著な特徴を表すのに影響を与えないもの
 
5.登録商標に商品の通用名称、図形、型番等顕著な特徴に欠ける内容のみを追加し、登録商標の顕著な特徴を表すのに影響を与えないもの
 
(二)図形商標は構図要素、表現形式等視覚において基本的に差異がないもの。
 
(三)文字と図形の組合商標の文字構成、図形外観及びその配列組合方法が同一で、商標の全体的視覚において基本的に差異がないもの。
 
(四)立体商標における顕著な三次元標識と顕著な平面的要素が同一で、又は基本的に差異がないもの。
 
(五)色彩の組合商標における組合せの色彩と配列方法が同一で、又は基本的に差異がないもの。
 
(六)音商標の聴覚的知覚と音楽の全体イメージが同一で、又は基本的に差異がないもの。
 
(七)登録商標と視覚的効果又は聴覚的知覚において基本的に差異がないその他のもの。
 
第十五条 登録商標と類似する商標とは、被疑侵害商標が他人の登録商標と比較して、文字商標の文字の形状、称呼、観念が類似し、又は図形商標の構図、着色、外観が類似し、又は文字と図形の組合商標の全体的な配列組合方法と外観が類似し、又は立体商標の三次元標識の形状と外観が類似し、又は色彩の組合商標の色彩又は組合が類似し、又は音商標の聴覚的知覚又は音楽の全体イメージが類似するものを指す。
 
第十六条 被疑侵害商標と他人の登録商標が類似商標に該当するか否かを判断するには、現行の「商標審査及び審理基準」の商標類似に関する規定を参照すべきである。
 
第十七条 商標が同一又は類似するか否かを判断するには、権利者の登録商標と被疑侵害商標との間に比較すべきである。
 
第十八条 登録商標と同一又は類似の商標を判断するには、関連公衆の一般的注意力及び認知レベルを基準に、隔離観察、全体比較と要部比較の方法を採用して判断しなければならない。
 
第十九条 商標権侵害の判断において、同一の商品又は役務に類似商標を使用し、又は類似商品又は役務に同一、類似商標を使用する場合、容易に混同を生じるか否かを判断しなければならない。
 
第二十条 商標法に規定する容易に混同を生じるものには、以下に掲げる状況を含む。
 
(一)関連公衆に、関連商品又は役務が登録商標の権利者によって生産又は提供されるものと誤認させるのに足りる場合。
 
(二)関連公衆に、関連商品又は役務の提供者と登録商標の権利者との間に投資、許諾、加盟又は協力等の関係が存在すると誤認させるのに足りる場合。
 
第二十一条 商標の法執行関連部門は容易に混同を生じるか否かを判断するには、以下に掲げる要素及び要素間の相互影響を総合的に考慮しなければならない。
 
(一)商標の類似状況。
 
(二)商品又は役務の類似状況。
 
(三)登録商標の顕著性と知名度。
 
(四)商品又は役務の特徴及び商標使用の方法。
 
(五)関連公衆の注意力及び認知レベル。
 
(六)その他の関連要素。
 
第二十二条 登録商標を自ら変更し、又は複数の登録商標を組み合わせて使用することによって、他人の同一商品又は役務における登録商標と同一になる場合、商標法第五十七条第一項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
登録商標を自ら変更し、又は複数の登録商標を組み合わせて使用することによって、他人の同一商品又は役務における登録商標と類似し、容易に混同を生じる場合、商標法第五十七条第二項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第二十三条 同一の商品又は役務において、企業名称における屋号を目立って使用することによって、他人の登録商標と同一である場合、商標法第五十七条第一項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
同一の商品又は役務について、企業名称における屋号を目立って使用することによって、他人の登録商標と類似し、容易に混同を生じる場合、商標法第五十七条第二項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第二十四条 色彩を指定しなかった登録商標は、色彩を自由に付することができるが、ただ乗りを目的に色彩を付することによって、他人と同一又は類似の商品又は役務における登録商標と類似し、容易に混同を生じる場合、商標法第五十七条第二項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
登録商標の知名度が比較的に高く、被疑侵害者が登録商標の権利者と同じ業界又は比較的に関連性が高い業界に属し、且つ正当な理由なく登録商標と同一又は類似の標識を使用する場合、被疑侵害者がただ乗りの意図を有すると判断しなければならない。
 
第二十五条 生産と材料調達を共に引き受ける受託生産において、受託者が登録商標の専用権を侵害する商品を使用する場合は、商標法第五十七条第三項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第二十六条 経営者が商品を販売する際に、登録商標の専用権を侵害する商品を景品として提供する場合、商標法第五十七条第三項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第二十七条 次に掲げる状況のいずれかに該当する場合は、商標法第六十条第二項に規定する「登録商標の専用権を侵害する商品であることを知らずに販売する行為」に該当しない。
 
(一)仕入れルートは商業慣例に適合せず、かつ価額が明らかに市場価額より低い場合。
 
(二)帳簿、販売記録などの会計書類の提供を拒否し、又は会計書類に虚偽がある場合。
 
(三)事件発生後、物証を隠匿又は廃棄し、虚偽の証明、虚偽の事情を提供する場合。
 
(四)類似の違法事実により処分を受けた後に再犯する場合。
 
(五)当事者が知っている又は知るべきであると判断できるその他の場合。
 
第二十八条 商標法第六十条第二項に規定する「提供者を説明する」とは、被疑侵害者がサプライヤの名称、経営住所、連絡先など精確な情報又は手がかりを自ら提供することを指す。
 
被疑侵害者が虚偽又は確認できない情報を提供したことによって、提供者を見つけない場合、「提供者を説明する」に見なさない。
 
第二十九条 被疑侵害者が商標法第六十条第二項に規定する登録商標の専用権を侵害する商品であることを知らずに販売した行為に該当する場合、その権利侵害商品の販売停止を命じるものとし、サプライヤに対して立件し、摘発を行い、又は案件手がかりを管轄権を有する商標の法律執行関連部門に移送して処理しなければならない。
 
権利侵害者が販売停止を命じられた侵害商品を再度販売する場合、法によって摘発しなければならない。
 
第三十四条 市場の管理者、展示会の主催者、売場賃貸人、電子商取引プラットフォームなどの経営者が管理職責の履行を怠り、市場内の経営者、展示会参加者、売場賃借人、プラットフォームでの電子商取引経営者が商標権侵害行為を実施したことを知っていて又は知るべきにも関わらず、阻止しない場合、又は事情を知らないものの、商標の法律執行関連部門から通知され、若しくは商標権者が発効した行政又は司法文書を持って通知されても、依然として必要な措置を講じて商標権侵害行為を阻止しない場合は、商標法第五十七条第六項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第三十一条 他人の登録商標と同一又は類似の文字をドメイン名として登録し、かつ当該ドメイン名を通じて関連する商品又は役務についての取引を行う電子商取引であって、関連公衆に容易に誤認させる場合、商標法第五十七条第七項に規定する商標権侵害行為に該当する。
 
第三十二条 商標権侵害案件を摘発する際に、他人の合法的な先行権利を保護しなければならない。
 
意匠権、著作権をもって、他人の登録商標の専用権に抗弁する時、登録商標の出願日が、意匠権の出願日より先であること、又は当該著作権の作品完成日より先であることを証明する証拠がある場合、商標の法律執行関連部門は商標権侵害案件に対して摘発を行うことができる。
第三十三条 商標法第五十九条第三項に規定する「一定の影響力のある商標」とは、国内で先に使用され、かつ一定の範囲内に関連公衆に知られている未登録商標を指す。
 
「一定の影響力のある商標」の認定には、当該商標の使用時間、販売数、経営額、広告宣伝などの要素を総合的判断を行わなければならない。
 
使用者が次に掲げる状況に該当する場合、当初の使用範囲内に継続的に使用するものと見なさない。
 
(一)商標を使用する指定商品又は役務を追加する。
 
(二)商標の図形、文字、色彩、構造、書き方等の内容を変更する。但し、他人の登録商標と区別を付けるために行った変更はこの限りではない。
 
(三)当初の使用範囲を超えたその他の事情。
 
第三十四条 商標法第六条第二項に規定する「五年以内に商標権侵害行為を2回以上実施する」とは、同一の当事者が商標の法律執行関連部門、人民法院によって他人の登録商標の専用権を侵害したと判断され、行政処罰又は判決の発効日より起算して5年以内に再度商標権侵害行為を実施することを指す。
 
第三十五条 国家知識産権局の審理中、又は人民法院の係争中の以下に掲げる案件は、商標法第六十二条第三項の「中止」に関する規定を適用することができる。
 
(一)登録商標が無効審判を請求される場合。
 
(二)登録商標が更新猶予期間にある場合。
 
(三)登録商標の権利帰属にその他の争いがある場合。
 
第三十六条 商標権侵害案件を摘発する時、商標の法律執行関連部門は、権利にかかる商品は権利者が生産し、又はその許諾を得て生産するものであるかを書面による識別意見を提示するようと要求することができる。権利者がその書面による識別意見に対して、相応する法的責任を負わなけれてならない。
 
商標の法律執行関連部門は、識別意見を提示された識別者の主体資格及びその識別意見の信ぴょう性を審査すべきものである。被疑侵害者が識別意見を履す反対する証拠を提出できなければ、商標の法律執行関連部門は、当該識別意見を証拠として採用する。
 
第三十七条 本基準は、国家知識産権局が責任を持って解釈する。
 
第三十八条 本基準は公布日より施行する。
 
 
 
 

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