先日、弊所と北京魏啓学法律事務所が共同で担当した、約7年に......
この度、弊所が担当した中国発明特許の無効審決取消事件は、......
相違点が実質的に解決する課題の認定——弊所が担当した特許無効審判事件は勝訴で終結


先日、弊所と北京魏啓学法律事務所が共同で担当した、約7年にわたった特許無効審判事件がついに決着しました。中国特許庁による無効審判、北京知的財産裁判所による一審、そして中国最高裁判所による二審(終審)を経て、最終的に弊所が代理人を務めた無効審判請求人側が勝訴し、対象特許はすべて無効とされました。特に、本件の主な争点の一つである「相違点が実質的に解決する課題」に関して、中国最高裁判所は「当業者が、相違点が明細書に記載された効果を奏し得ると判断できない場合、相違点が客観的に奏する効果に基づいて、実質的に解決する課題を再認定すべきである。」という見解を示しました。

【事件の背景】

本件に係る特許の技術は、マイクロリアクター分野における中核技術であり、特許権の有効可否は、業界全体の競争環境と技術開発の方向性の観点から極めて重要です。弊所は、依頼を受けた後、直ちに担当チームを設け、対象特許を詳細に検討しました。

技術については、経験豊富な弁理士を数名集め、依頼者の技術的サポートを頼りながら、対象特許の技術的分析を実施し、当業者の視点から、特許出願時の技術現状を把握し、対象特許の発明の高さを見極めました。

証拠については、依頼者からの支援の下、特許文献、学術論文、インターネット上の資料を網羅的に調査した上で、膨大な資料の中から、無効審判請求の論理付けを支える重要な先行文献を数件見つけました。

法的観点については、中国特許法及びその実施細則、審査指南の規定、対象特許のファミリー出願の審査経過、特許権者の応答などを深く検討した上で、論理性をさらに鍛え、確実な戦略方針を立てました。

【主な争点】

本件の主な争点の一つは、相違点が実質的に解決する課題をどのように認定するかということにあります。

(特許権者の主張及び弊所の対応)

特許権者は、無効審判、一審、二審の各段階で、対象特許の請求項1と証拠1との相違点に係る構成は、電圧降下を低減しながら混合性能を向上させるという課題を協働して解決すると主張し、上記の効果を証明するための反証を提出しました。

そこで、弊所は上記の主張及び反証を詳しく検討した上で、以下の観点から反論しました。

(1)証拠の有効性:期限過ぎによる失効

反証の提出日は、特許無効審判において指定された証拠提出期限を過ぎているため、審査基準及び関連する司法解釈に基づき、これらの反証は無効審判において審理の対象とすべきではない。

(2)証拠の信憑性:一方的な実験の客観性欠如

反証は、特許権者が第三者機関による検証や公証手続きによる確認を受けずに一方的に作成した実験報告書である。その作成過程には監督が欠如しており、データの出所及び実験条件の設定にも疑問があるため、証拠としての信憑性・客観性という基本要件を満たしておらず、事実認定の根拠とはなり得ない。

(3)証拠の関連性:技術的前提とクレーム範囲の不一致

期限過ぎ問題や信憑性の問題を考慮しなくても、反証における実験は対象特許の明細書の図面に示されたハート型チャンバー構造に基づいて実施されたものであるのに対して、請求項1に記載の発明では、必ずしもハート型チャンバー構造ではないため、反証は対象特許の請求項1の効果を証明することができない。

(4)効果の比較:実質的な差異なし

第三者機関に依頼した証拠1の混合器に関するシミュレーション分析実験の結果からすれば、証拠1と対象特許の具体的な実施例を比較しても両者の効果には実質的な差異がない。

(裁判所の判断)

二審裁判所は、証拠の関連性に関する当方の主張を認め、二審判決において、「当業者が、上記相違点が明細書に記載された効果を奏し得ると判断できない場合、上記相違点が客観的に奏する効果に基づいて、実質的に解決する課題を再認定すべきである。対象特許の明細書の記載によれば、対象特許では、電圧降下を低減しながら混合性能を向上させるという有利な効果は、反応物通路の全体的な設計によって達成されるものであり、上記相違点のみによってそのような有利な効果が得られるということができない。・・・反証及び二審段階の証拠は、特定のハート型チャンバー構造を用いることで得られる効果を検証するものであるが、対象特許の請求項1の技術的範囲は、ハート型チャンバー構造に限定されたものではない。したがって、・・・反証及び二審段階の証拠も、上記相違点が明細書に記載された有利な効果をもたらし得ることを証明することはできない。」と述べています。

最終的には、二審裁判所は、上訴を棄却し、原審判決を維持する旨の二審判決を下しました。


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