出処:中国人大網 (
中华人民共和国商标法_中国人大网)
(1982年8月23日第5期全国人民代表大会常務委員会第24回会議にて採択。1993年2月22日第7期全国人民代表大会常務委員会第30回会議『中華人民共和国商標法改正に関する決定』により一回目改正。2001年10月27日第9期全国人民代表大会常務委員会第24回会議『中華人民共和国商標法改正に関する決定』により二回目改正。2013年8月30日第12期全国人民代表大会常務委員会第4回会議『中華人民共和国商標法改正に関する決定』により三回目改正。2019年4月23日第13期全国人民代表大会常務委員会第10回会議『「中華人民共和国建築法」等八部法律改正に関する決定』により四回目改正。2026年6月26日第14期全国人民代表大会常務委員会第23回会議にて改正。)
目 次
第1章 総 則
第2章 商標登録の条件
第3章 商標登録の出願
第4章 商標登録の審査と認可
第5章 登録商標の更新、変更、譲渡及び抹消
第6章 登録商標の無効宣告
第7章 商標使用の管理
第8章 登録商標専用権の保護
第9章 附 則
第1章 総則
第1条 登録商標専用権を保護し、商標管理を強化し、商標の登録及び使用を規範化し、生産者及び経営者に商品と役務の品質を保証させることを促し、商標の信用を維持し保護することにより、消費者と生産者及び経営者の利益を保障し、社会主義市場経済の健全な発展を促進することを目的として同法を制定する。
第2条 同法にいう「商標」とは、商品又は役務の出所を識別し、且つ、区別するための標識をいい、商品商標及び役務商標を含む。同法における商品商標に関する規定は、役務商標に適用する。
同法にいう「商標の使用」とは、商品、商品の包装又は容器、及び商品取引書類上に商標を用いること、又は広告宣伝、展示及びその他の商業活動に商標を用いることにより、商品の出所を識別し、区別するための行為をいう。
前項に規定する商標の使用には、インターネット等の情報ネットワークを通じて実施される使用行為を含む。
第3条 商標に関する業務は、党及び国家の知的財産権戦略の方針を貫徹し、商標の保護、運用、管理及びサービスの水準を向上させなければならない。
第4条 国務院商標管理部門は全国の商標登録及び管理業務を主管する。県級以上の地方人民政府の商標管理業務を担当する部門は、当該行政区域内の商標管理業務を主管する。
県級以上の人民政府の商標法執行機能を担当する部門は、それぞれの職責権限に従い、商標法執行に関する業務を主管する。
商標登録・管理業務を担当する部門と商標法執行を担当する部門は、業務連携体制を構築し、情報の共有及び業務の調整を強化しなければならない。
第5条 国務院商標管理部門の許可を得て登録された商標は登録商標とし、商標登録者は「登録商標」の文字又は登録表示を付する権利を有し、登録商標専用権を享有し、法律の保護を受ける。
自然人、法人又は非法人組織は、生産経営活動において、その商品又は役務について商標専用権を取得する必要がある場合には、国務院商標管理部门に商標の登録を出願しなければならない。
第6条 同法にいう「団体商標」とは、業界協会等の社会団体又はその他の組織の名義で登録され、当該組織の構成員が商業活動の使用に伴し、これを使用する者が当該組織の構成員資格を表示する標章をいう。
同法にいう「証明商標」とは、監督能力を有する組織の管理下にある特定の商品又は役務に対して使用するものであって、且つ当該組織以外の事業単位又は個人がその商品又は役務について使用し、同商品又は役務の原産地、原材料、製造方法、品質又はその他の特別な品質を証明するために用いる標章をいう。
団体商標及び証明商標の登録、管理に関する特別な事項は、国務院商標管理部門により規定される。
第7条 二以上の自然人、法人又は非法人組織は、国務院商標管理部門に共同で同一の商標登録を出願することができ、当該登録商標専用権を共同で享有及び行使することができる。
第8条 法律、行政法規が登録商標を使用すべきと定めた商品について、商標登録出願をしなければならない。登録が未だ認められていないときは、市場で販売することができない。
第9条 商標の登録出願及び使用は、誠実信用の原則に従わなければならない。権利を濫用して国家の利益、社会の公共利益又は他人の合法的権益を損なってはならない。
商標を使用する者は、その商標を使用する商品の品質に責任を負わなければならない。各級の商標管理業務及び商標法執行を担当する部門は、法に従い商標管理及び法執行を強化し、消費者を欺瞞する行為を禁止しなければならない。
第10条 商標登録出願又はその他の商標関連事項の取扱いを行う時は、自ら行うこともできれば、法により設立された商標代理機構に委託して行うこともできる。
第11条 外国人、外国企業又はその他の外国組織が中国において商標登録を出願する場合、その所属国が中華人民共和国と締結した取り決め又は相互に加盟する国際条約、又は相互主義の原則に従って取り扱わなければならない。
中国に経常的居所又は営業所のない外国人、外国企業又はその他の外国組織が中国において商標登録出願又はその他の商標関連事項を取り扱うときは、法により設立された商標代理機構に委託しなければならない。
第12条 商標の国際登録は、中華人民共和国が締結又は加盟した関連の国際条約に確立された制度によるものとし、具体的な規則は国務院が規定する。
第13条 国務院商標管理部門は、情報化及びインテリジェント化された商標公共サービス体系の構築を強化し、商標業務手続の利便性を向上させ、商標情報を完全、正確かつタイムリーに公表し、商標情報サービス及び管理の水準を向上させなければならない。
第2章 商標登録の条件
第14条 自然人、法人又は非法人組織の商品を他人の商品と区別することができる標章であって、文字、図形、アルファベット、数字、立体的形状、色彩の組合せ、音声、動き商標等及びこれらの要素の組合せを含む標章は、全て商標として登録出願することができる。
第15条 次に掲げる標章は、商標として登録また使用してはならない。
(一)中国共産党の名称、党旗、党徽、勲章又は重要な理論的成果、もしくは歴史的事件に関連する象徴的要素等と同一又は類似するもの。
(二)中華人民共和国の国名、国旗、国章、国歌、軍旗、軍章、軍歌、勲章等と同一又は類似するもの、並びに中央及び国家機関の名称、標識、所在地の特定地名又は標章性を有する建築物の名称、もしくは図形と同一のもの。
(三)外国の国名、国旗、国章、軍旗等と同一又は類似するもの。ただし、当該国政府の許諾を得ている場合は、この限りではない。
(四)政府間国際組織の名称、旗、徽章等と同一又は類似するもの。ただし、同組織の許諾を得ている場合又は公衆に誤認を生じさせない場合は、この限りではない。
(五)実施管理し保証することを表す政府の標章、又は検査印と同一又は類似するもの。ただし、その権利の授権を得ている場合は、この限りではない。
(六)「赤十字」、「赤新月」の名称、標章と同一又は類似するもの。
(七)民族差別扱いの性質を帯びたもの。
(八)欺瞞性を帯び、公衆に商品の品質、製法、原材料等の特徴又は産地について誤認を生じさせやすいもの。
(九)公の秩序又は善良の風俗に反し、又はその他の悪影響を及ぼすもの。
第16条 県級以上の行政区画の地名又は公衆に知られている外国地名は、商標として登録及び使用することができない。ただし、その地名が別の意味を持つ場合、又は団体商標、証明商標の一部である場合は、この限りではない。地名を使用して既に登録された商標は引き続き有効なものとする。
国立公園の標識、オリンピックの標識、特殊標識等の標識を商標としての登録及び使用は、同法並びに関連法律、行政法規の規定に従わなければならない。
第17条 登録を出願する商標は、顕著な特徴を有し、容易に識別しなければならない。次に掲げる標章は商標として登録することができない。
(一)その商品の通用名称、図形、型番にすぎないもの。
(二)商品の単なる品質、主要原材料、効能、用途、重量、数量及びその他の特徴を直接表示したにすぎないもの。
(三)その他の顕著な特徴に欠けるもの。
前項に掲げる標章が、使用により顕著な特徴を有し、かつ容易に識別可能となったときは、商標として登録することができる。
第18条 立体標識、色彩の組合せ、音声、動き標識等をもって商標登録を出願する場合、単に商品自体の性質により生じた形状、色彩の組み合わせ、音声、動きの効果等、技術的な効果を得るために必然なもの、又は商品に本質的な価値を備えさせるためのものであるときは、これを登録してはならない。
第19条 使用を目的とせず、かつ明らかに正常な生産経営の需要を超えて商標登録出願をしたものについては、登録をしない。
欺瞞的な手段又はその他の不正な手段により商標登録出願をしてはならない。
第20条 登録を出願する商標は、他人が同一の商品又は類似の商品について既に登録し、又は先に出願した商標と同一又は類似してはならない。
第21条 同一又は類似の商品について登録出願した商標が、中国で登録されていない他人の馳名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、容易に混同を生じさせる場合は、その登録をせず、かつその使用を禁止する。
非同一又は非類似の商品について登録出願した商標が、他人の馳名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、公衆を誤認させ、当該馳名商標登録者の利益に損害を与え得るときは、その登録をせず、かつその使用を禁止する。
第22条 権利付与されていない代理人又は代表者が自らの名義により被代理人又は被代表者の商標を登録し、被代理人又は被代表者が異議を申し立てた場合は、その登録をせず、かつその使用を禁止する。
同一又は類似の商品について登録出願された商標が他人により先使用されている未登録商標と同一又は類似し、出願人が当該他人と前項の規定以外の契約、業務関係またはその他の関係を持っていることにより当該他人の商標の存在を明らかに知りながら、当該他人が異議を申し立てた場合は、その登録をしない。
第23条 商品の地理的表示を含む商標は、当該商品が当該表示に示された地域に由来するものでなく、公衆を誤認させる場合は、その登録をせず、かつその使用を禁止する。ただし、既に善意によって登録したものは引き続き有効とする。
前項にいう「地理的表示」とは、ある商品がその地域に由来することを示し、当該商品の特定の品質、信用又はその他の特徴が主に当該地域の自然的要素又は人文的要素によって形成されたものの表示をいう。
第24条 商標登録の出願は、他人の現存する先行の合法的権益を損なってはならず、また、他人が既に使用し、かつ一定の影響力を有する商標を故意に冒認出願してはならない。
第25条 商標代理機構は、その代理代理業務について商標登録を出願する場合を除き、その他の商標の登録を出願してはならない。
第3章 商標登録の出願
第26条 商標登録出願人は、定められた商品分類表に基づき、商標を使用する商品の区分及び商品名を明記し、登録出願しなければならない。
商標登録出願人は、一つの出願において、多数の区分について同一の商標を登録出願することができる。
商標登録出願の関連書類は、書面方式により提出しなければならない。電子データ交換等の方法により、その記載内容を有形に表現でき、かつ随時検索・利用可能なデータ電文は、書面方式とみなされる。
第27条 登録商標について、査定された使用範囲以外の商品において登録商標専用権を取得する必要がある場合は、別途登録出願をしなければならない。
第28条 登録商標の標章を変更する必要がある場合は、新規に登録出願をしなければならない。
第29条 商標登録出願人がその商標を外国で初めて商標登録出願をした日から6ヵ月以内に、中国において同一の商品について同一の商標登録出願をする場合、当該国と中国との間で締結した取り決め若しくは共同で加盟している国際条約、又は相互に承認する優先権の原則により、優先権を享受することができる。
前項の規定により優先権を主張する場合は、商標登録出願の際に書面で主張し、かつ3ヵ月以内に最初の出願に係わる商標登録出願の願書の写しを提出しなければならない。書面による主張がない場合又は期間内に商標登録出願書類の写しを提出しない場合は、優先権を主張しないとみなされる。
第30条 中国政府が主催し又は承認した国際展示会に出展した商品に最初に使用された商標であって、かつ当該商品が出展された日から6ヵ月以内である場合、当該商標の出願人は、優先権を享受することができる。
前項の規定により優先権を主張する場合は、商標登録出願をするときに書面で主張し、かつ3ヵ月以内にその商品が出展された展示会の名称、出展された商品に当該商標を使用した証拠、出展期日等の証明書類を提出しなければならない。書面による主張がない場合又は期間内に証明書類を提出しない場合は、優先権を主張しないものとみなされる。
第31条 商標登録出願のために申告した事項及び提出した資料は、真実、正確かつ完全なものでなければならない。
第4章 商標登録の審査と認可
第32条 登録出願に係る商標について、国務院商標管理部門は商標登録出願書類を受領した日から9ヵ月以内に審査を完了するものとし、同法の関連規定をみたすときは、初歩査定を行い公告する。
第33条 審査の過程において、国務院商標管理部門は商標登録出願の内容について説明又は補正が必要と判断した場合、出願人に対し説明又は補正を要求することができる。出願人が説明又は補正を行わない場合は、国務院商標管理部門の審査決定に影響を及ぼさない。
第34条 登録出願に係る商標が同法の関連規定を満たさない場合、国務院商標管理部門は当該出願を拒絶し、公告しない。
第35条 2人又は2人以上の商標登録出願人が同一又は類似の商品について、同一又は類似の商標の登録出願をした場合、先に出願された商標について初歩査定し公告する。同日出願については、先に使用された商標を初歩査定し公告し、他方の出願は拒絶し、公告しない。
第36条 初歩査定され公告された商標について、公告の日から2ヵ月以内に、先行権利者又は利害関係者が同法第20条、第22条、第23条第1項、第24条の規定に違反すると判断した場合、又は何人かが同法第15条、第16条第1項、第17条、第19条、第25条の規定に違反すると判断した場合、国務院商標管理部門に異議を申し立てることができる。公告期間を満了しても、異議申立がなかった場合は、登録を許可し、商標登録証を交付し公告する。
第37条 出願が拒絶され、公告されなかった商標について、国務院商標管理部門は、商標登録出願人に書面で通知しなければならない。商標登録出願人に不服がある場合、通知を受領した日から15日以内に国務院商標管理部門に再審を請求することができる。国務院商標管理部門は請求を受けた日から9ヵ月以内に決定を下し、書面で出願人に通知しなければならない。特別な事情により延長が必要な場合は、国務院商標管理部門の責任者の許可を得て、3ヵ月間延長することができる。当事者は決定に不服がある場合、通知を受領した日から30日以内に人民法院に提訴することができる。
第38条 初歩査定され公告された商標に対して異議申立がある場合、国務院商標管理部門は、異議申立人及び被異議申立人が陳述する事実及び理由を聴取し、調査をして事実を明らかにした後、公告期間が満了した日から12ヵ月以内に登録を許可するか否かの決定を下し、異議申立人及び被異議申立人に書面で通知しなければならない。特別な事情により延長が必要な場合は、国務院商標管理部門の責任者の許可を得て、6ヵ月間延長することができる。
国務院商標管理部門が登録決定を下すときは、商標登録証を交付し公告する。異議申立人に不服があるとき、同法第50条、第51条の規定により国務院商標管理部門に当該登録商標の無効宣告を請求することができる。
国務院商標管理部門が不登録決定を下し、被異議申立人に不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に再審を請求することができる。国務院商標管理部門は請求を受けた日から12ヵ月以内に再審決定を下し、かつ異議申立人及び被異議申立人に書面で通知しなければならない。特別な事情により延長が必要な場合は、国務院商標管理部門の責任者の許可を得て、6ヵ月間延長することができる。被異議申立人が決定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に人民法院に提訴することができる。人民法院は、異議申立人に対し第三者として訴訟に参加するよう通知しなければならない。
第40条 法定期間が満了しても、当事者が国務院商標管理部門による出願拒絶決定・不登録決定に対して再審を請求しないとき、又は再審決定に対して人民法院に提訴しないときは、当該拒絶査定の決定、不登録決定又は再審決定の効力を生じる。
審査により、異議が成立しないと決定され登録が許可された商標について、商標登録出願人が取得する商標専用権の期間は、初歩査定の公告後、2ヵ月が満了した日から起算する。当該商標の公告期間が満了した日から登録許可の決定が下されるまでの間に、他人による同一又は類似の商品に当該商標と同一又は類似の標章を使用した行為に対して遡及しない。ただし、当該使用者の悪意により商標登録者に与えた損害については、賠償しなければならない。
第40条 商標登録出願及び商標再審請求について、国務院商標管理部門は直ちに審査しなければならない。
出願人は、前項に規定する事項について取下げを申請することができる。
第41条 国務院商標管理部門は、商標異議申立の審査、拒絶査定不服審判、不登録決定への不服審判及び無効宣告審判の審理過程において、関連する先行権益の確定について、人民法院において現在審理中又は行政機構で処理中の別案件の結果を根拠としなければならない場合は、審査審理を中止することができる。中止の事由が解消された後は、速やかに審査審理の手続を再開しなければならない。
第42条 商標登録出願人又は登録人は、商標の出願書類又は登録書類に明らかな誤りがあることを発見した場合、訂正を請求することができる。国務院商標管理部門は法律に基づき、職権の範囲内でそれを訂正し、かつ当事者に通知する。
前項にいう誤りの訂正は、商標の出願書類又は登録書類の実質的な内容を含まない。